肋椎関節の回旋運動に関わる肋横突靭帯と外側肋横突靭帯の解剖イラスト制作

肋椎関節の回旋運動と靭帯

肋骨は呼吸運動に伴って動きますが、その運動は単純な上下運動ではありません。肋骨頭関節と肋横突関節を中心として、肋骨には回旋を含む三次元的な運動が生じます。

今回制作しているのは、この肋骨の回旋運動と肋横突靭帯、外側肋横突靭帯との関係を表した解剖イラストです。

肋横突靭帯は、肋骨頸の後面と同高位の胸椎横突起前面を結びます。一方、外側肋横突靭帯は、肋骨結節の非関節部と横突起先端付近を結びます。

このように、両靭帯は肋骨と横突起の間を異なる位置で連結しています。

回旋すると靭帯の位置関係も変わる

肋骨が回旋すると、肋骨頸や肋骨結節と横突起との位置関係も変化します。

そのため、肋骨を回旋させたときには、一方の靭帯線維が張力を増し、反対方向では張力が減少するという関係が生じると考えられます。

これらの靭帯は肋骨の生理的な回旋を止める構造ではありません。むしろ、肋骨の運動を許容しながら、過剰な回旋や並進を制動する構造として理解できます。

今回の図では靭帯の付着位置と肋骨の回旋によって生じる構造関係を表現しています。

解剖構造から運動を描く

解剖イラストでは、靭帯を付着部から付着部へ描くだけでも構造を示すことはできます。

しかし、そこに「関節が動いたとき、その構造がどう変化するのか」という視点を加えると、静止した解剖図から機能解剖を示す図へ変わります。

今回は、肋骨の回旋に伴って肋横突靭帯と外側肋横突靭帯の走行・張力関係がどのように変化するのかを視覚化できるよう、イラストを調整しています。

投稿者
福山真樹

メディカルアナトミーイラストレーター
理学療法士
イラストスタジオ福之画代表
鳥取県理学療法士会 イラスト担当
日本理学療法士会 推薦 公式イラスト担当
京都芸術大学通信教育部イラストレーションコース非常勤講師(美術解剖学・添削採点担当)

解剖学的構造と運動学的関係性を踏まえた図解、疾患理解を助ける病態イラスト、教育・出版向けの専門的な人体イラスト制作を行っています。
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