外来リハビリのセラピストが知っておきたい注意点~通院できるということ~

寝たきりの伏線となる関節痛や活動性の低下を防ぐことは、外来リハビリの重要な役割である

 

高木綾一・山口剛司・光田尚代・井上拓也(2022).外来リハビリ・通所リハビリ・通所介護の
リハビリテーション~組織マネジメントと高齢者リハビリ編~ シービーアール出版

 

外来リハビリの役割ついて、書籍「外来リハビリ・通所リハビリ・通所介護のリハビリテーション~組織マネジメントと高齢者リハビリ編~ 1:外来リハビリ・通所リハビリ・通所介護の役割と今後の展望」で上記のように述べられている通り、セラピストは患者の活動性を維持そして向上に向けて寄与することが重要です。

ここで忘れてはならないこと、それは『患者が外来リハビリへ通院していること』がまず活動に入ることです。
通院することが出来なければ、活動性は著しく低下している可能性があります。

特に、移動へ直接的に関係する腰部・下肢に症状がある患者の場合は、通院できている移動能力を維持することがまず大前提です。
まず、患者の移動に必要な能力を知る為、動線に関する情報を集める必要があります。

 

<外来リハビリへ到着するまでの動線について必要な情報>
・手段:歩行、自転車、自動車、バス、電車
・距離:出発地点から外来リハビリまでの距離…等
・時間:出発地点から外来リハビリまでに要する移動時間
・環境:平坦な歩道・坂道の有無・階段や段差(それらの距離)、エレベーターやエスカレーターの有無、人混みの多さ等

 

外来リハビリ以外にも、目的地がその他の通院先、勤務先、買い物するお店等、屋外移動に関する動線の情報を集めます。
次に、患者が移動する際に課題となっている箇所を確認します。

 

<移動時の身体について>
・痛みや痺れ等の症状があるか、常にあるのか、いつ強くなるのか、休憩すれば症状は軽減するのか
・循環器や呼吸器などを理由とした持久力の低下はあるか
・現在の連続歩行や段差昇降などが出来る距離と、その距離の移動に要する時間はどのくらいか

 

得られた動線と身体面の情報は、患者に必要な移動能力に関する評価とアプローチを検討するのに役立ちます。
そして、得られた情報はアプローチの効果の程度を知る指標になります。

 

<アプローチ後の効果を知る>
・アプローチ直後、患者の症状は軽減したか
・次の目的地へ到着するまで症状軽減の持続時間はどの程度か、どのタイミングで症状は再発・増強するか
・症状軽減はいつまで継続するか
・通院回数に伴って症状軽減を自覚するか
・移動に関して活動範囲は拡大したか

 

このように患者の背景に合わせて評価・アプローチ・経過を観察することが重要です。
評価・アプローチで気を付けることは二次性の姿勢・機能障害です。
移動以外にも、日常生活に課題があることがほとんどであり、症状の経過が長い程に代償的な姿勢と動作を繰り返しています。
評価・アプローチの際には、二次性の姿勢・機能障害を分析した上で臨む必要があります。

<まとめ>
・まずは通院できるだけの身体能力を維持しつつ、移動に関する課題を解決する
・その上で日常生活動作の課題解決に向けたアプローチをする

 

外来リハビリでの取り組みに参考となれば幸いです。

 

投稿者
福山真樹

 

 

 

 

 

イラストスタジオ福之画代表
メディカルアナトミーイラストレーター
理学療法士

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