頚椎の関節構造をどう描くか|動きを導く“骨の形状”と関節面

本記事は、イラストスタジオ福之画が手がける「頚椎図解のこだわり」シリーズの第1回です。
今回は、関節の動きを導く“骨の形状”と“関節面”に焦点を当て、図の設計意図を解説します。

株式会社WorkShiftが主催する「頚椎の機能解剖」セミナーの講師を務めるにあたり、視覚的に構造と機能を両立して伝えることを目的として、セミナー用に頚椎の関節構造の図を描き下ろしました。

本記事では、環軸関節と環椎後頭関節を中心とした頚椎上部の図を抜粋してご紹介します。
具体的には、環軸関節の前額面図や上面図、靭帯による補強、そして環椎後頭関節の断面図(矢状面)と後面・前面から見た図を制作しています。
これらの図では、骨同士の接触面や関節面の角度、周囲の構造との位置関係までを明確に示すように構成しました。

頚椎、環軸関節、環椎後頭関節、靭帯、解剖、図、イラスト2

構造を立体的に理解しやすくするために、できるだけ多角的な視点から図を描くことも意識しています。同じ構造であっても、上面・側面・断面といった異なる角度から示すことで、空間的な関係性や力の方向がより明確に伝わります。

特に、“骨の形状が持つ意味”を可視化することを重視しています。
例えば、関節面の傾斜は運動の方向性を決定づける要素であり、それを正確に描くことで、可動範囲や運動軸が自然と読み取れるようになります。

頚椎、環軸関節、環椎後頭関節、靭帯、解剖、図、イラスト3

 

図としては一見シンプルに見えるかもしれませんが、骨の線や接合面の角度ひとつひとつに意図を込め、「動きを導く構造としての骨」という視点で構成しています。
静止した状態でも、機能的な奥行きや力の流れを含んだ構図を意識しています。

構造を伝える図は、“分かりやすい”と“正確”の両立が求められます。その中で私は、「見た目のわかりやすさ」の背景にある構造的な理由──たとえば骨の形状や接合面の角度──が伝わるように意識しています。

関節の動きを成立させる骨形状や関節面の方向。その構造を描くことが、結果として“伝わる図解”につながると考えています。

今後のシリーズでは、さらに頚椎の回旋や可動性、そして、筋による頭頚部の支持と動きについても順次取り上げていく予定です。

 

投稿者
福山真樹
イラストスタジオ福之画代表
理学療法士
メディカルアナトミーイラストレーター
オリジナルイラストをお求めの方はイラストスタジオ福之画へ問い合わせください
イラストスタジオ福之画HP:https://fukunoe.com/new/

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